学校は,昨日9月1日に始まり,子どもたちも段々リズムに慣れてきているところですが,校区では『八月踊り』の真っ最中です。
今まで紹介してきたとおり,隣のシマ(集落)であっても歌や踊り等が異なるのですが,ここでは,管理人が住む“阿室集落”の八月踊りについて紹介します。
まず,8月29日の午前4時30分,集落放送がかかり,集落の中心(アシャゲや土俵がある場所)に人びとが集まりました。
たき火をして,御神酒と塩で身を清め,踊りが始まります。チヂン(奄美の太鼓)を先頭に,皆が輪になって土俵の周りを踊ります。
約2時間踊り続け,太陽が登り始めると,ノロ神様に関係のある家3カ所を回り,皆で踊ります。(各家で,烏賊を煮たものと御神酒,そして赤飯を頂きます。)3カ所回ると,朝の踊りは,終わりとなります。
その夜から,7日7夜の踊りが始まります。朝と同じように御神酒とお塩で身を清め,チヂンを先頭に輪になって踊ります。
歌は,“アラシャゲ” “柳葉” 等々奄美独特のリズムで,何とも言えない心地よさです。意味は・・・と地域の方に聞くと,人生の教えが一杯入っているありがたいものだと教えていただきました。
ちなみに,八月踊りについて調べてみました。
奄美では、旧暦の8月が1年の折目だったと言われています。それは、稲の収穫が終わり、一息つくのがこの時期だったためです。 八月踊りはこの旧暦の8月に、集落毎に踊られる踊りです。
旧暦8月の最初の丙(ひのえ)の日の【新節=あらせつ】、
中7日置いて来る甲(きのえ)の日の【柴差し=しばさし】、
その後の甲子(きのえね)の日の【嫩芽=どんが】
の三回に分けて行われ、これを「三八月」(みはつがつ)と呼びます。
「あらせつ」は火の神の祭り、「しばさし」は土の神の祭り、「どんが」は水の神の祭りで、その意義としては諸説ありますが、奄美民俗学者の文英吉氏は「秋の豊かな収穫を天地の神々と先祖に感謝し、部落と家々を浄めてその幸福を祈る「祭り」と、春から夏にかけての自らの苦労を慰め大いに歓楽をつくすという意義で行われる」と述べています。
【奄美人ドットコムから抜粋】
※ シバサシの行事の様子
チヂンの独特のリズムとおばぁの踊りの所作の美しさに歴史と伝統を見た気がし,“奄美への郷土愛”は,こうやって育まれていくものだと実感しました。
管理人
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